胆管がんとは、肝臓から十二指腸につながる長さ約10センチの管 「胆管」 にできるがんのことです。
胆管は、大きく分けて肝臓の中にある肝内胆管と、外にある肝外胆管があり、中を胆汁が流れています。
胆汁には肝臓で分解した毒物や消化液が混ざっています。
胆管がんになると、がんによって管が詰まると、皮膚や目に黄疸が出ます。
見た目には症状は分かりやすいのですが、進行や転移がとても早く、通常超音波検査やコンピューター断層撮影(CT)で診断します。
厚労省の統計によると、胆管がんによる日本人男性の年間死亡率は10万人当たり10・5人(05年)で、50歳以上の中高年に多く、75歳以上の発症率が最も高いものとなっています。
治療は管を切る外科手術が一般的ですが、肝臓に近い部分の手術は難しいようで、抗がん剤による治療も行われています。どうして胆管にがんができるのか原因はよく分かっていませんが、肝臓には体に悪い毒物を分解する働きがありますが、それには限界があり、発がん性のある物質が分解されないまま胆汁と一緒に流れて、がんを引き起こした可能性が指摘されています。
また、胆管が他の器官に比べて、特定の発がん性物質の影響を受けやすいということがあることも考えられます。