財務省が本日8日に発表した2012年の国際収支速報によりますと、
海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は、4兆7036億円と、前年比50.8%減少しました。
黒字額は、1990年の6兆4736億円を下回り、比較可能な85年以降で最少となり、黒字縮小は2年連続で、減少率は過去最大を記録したものとなります。
世界経済の減速や、円高などを背景に輸出が落ち込み、貿易収支が過去最大の赤字に陥ったことが響いたようで、同時に発表された12年12月単月の経常収支は、2641億円の赤字となりました。
2カ月連続の赤字は初めてだそうです。
12年の内訳は、貿易収支が5兆8051億円の赤字で、貿易赤字は11年の1兆6165億円から大幅に拡大したものとなりました。
日中関係の悪化も影響して、輸出が2.1%減少し、輸入は原発稼働停止の影響で火力発電用液化天然ガス(LNG)などの輸入が膨らみ、4.5%増加し、旅行や物流などのサービス収支は2兆6087億円の赤字となったものです。