厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会は9日、高額な医療費を一定以内に抑える高額療養費制度の拡充策を先送りすると報告書をまとめました。
同制度は、患者の自己負担が高額になるのを抑えるため月額の上限を設けているものですが、毎月一定の医療費がかかるがん患者などから改善を求める声が強く、厚労省は新たに年間上限額を設ける案を示していたものでした。
しかし、システム改修に多額の費用や時間がかかることなどから、同部会では慎重意見が多かったようです。
保険料負担額は年々上がっているのに、給付水準は据え置きのままということは、消費税増税になって何の恩恵も受けられない患者が増えることとなります。