財務省が9日発表した8月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引などのお金のやりとりを合計した8月の経常収支は、前年同月比で4.2%増の4547億円の黒字でした。
黒字は7カ月連続で、海外投資からの収入が増えたためで、前年比での改善は、2011年2月以来1年半ぶりとのことです。
景気が減速する中国や、欧州向け輸出が減少したようですが、原油価格の下落で輸入は大きく減り、貿易収支の赤字幅は458億円小額の6445億円に縮小したものです。
外国証券や、海外子会社などからの利子や配当のやりとりを示す「所得収支」の黒字幅は、355億円多い1兆3890億円でした。
8月の経常収支は、1年半ぶりに前年比で改善しましたが、昨年は既に東京電力福島第一原発事故の影響で、火力発電の燃料輸入が急増していたものでした。
東日本大震災前の2年前に比べると、黒字幅は半分以下にとどまるようです。