2011年度の医療費は、前年度より3.1%多い約37.8兆円で、9年連続で過去最高を更新しました。
高齢化や医療技術の高度化が進んだ影響とみられ、70歳以上の人にかかった医療費は17.0兆円(前年度比4.4%増)と、全体の44.9%を占めものとなりました。
この日発表されたのは、公的医療保険・公費から払われた額と、患者の窓口負担を集計した「概算医療費」です。
医療費の動向をいち早く把握するための速報値で、診療の種類別では、「医科の入院」が最も多く15.2兆円(全体の40.3%)、「医科の入院外」は13.3兆円(35.1%)、「調剤」(薬代)は6.6兆円(17.4%)、「歯科」は2.7兆円(7.0%)となりました。
患者が医療機関を利用した延べ日数は、ほぼ横ばいだった一方で、1日当たりの医療費は3.2%増えたものとなり、厚労省は、医療技術が高度化していることで医療費が押し上げられたと分析しているようです。