厚生労働省は19日、AIJ投資顧問による年金消失問題を受け、厚生年金基金の2011年度決算の調査速報値を公表しました。
それによると、現時点で576ある厚年基金の約半数に当たる286基金で、企業年金部分の積立金が底を突くとともに、厚生年金の一部を国に代わって運用する代行部分も積み立て不足となる「代行割れ」に陥っていることが明らかになりました。
代行割れの総額は、約1兆1100億円に上るものでした。
11年3月末時点での代行割れは、212基金で、総額は約6300億円でしたので、運用難やAIJに投資していた基金の資産が、消失したことを受け、財政悪化が進んだものとなりました。
今後は、基礎年金や共済年金部分をはじめ、厚生年金基金制度自体の存続が問われていきそうです。
(2012/07/19 14:11)