財務省が8日に発表した4月の国際収支状況によりますと、海外とのモノ・サービスの取引や投資状況を示す経常収支は3338億円の黒字となりました。
3カ月連続で黒字を維持した結果となりましたが、東日本大震災後の昨年4月と比べて黒字幅が21.2%減ったものでした。
経常収支は国全体の外貨を稼ぐ力をはかる指標で、震災前の黒字水準に戻るかが注目されています。
4月は、エネルギー輸入の高止まりや、欧州や中国の景気減速が影響し、大幅な黒字減になりました。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、4639億円の赤字で、前年同月より赤字が519億円増えたものとなりました。
輸出は、自動車を中心に米国向けが好調でしたが、欧州や中国向けが減って前年同月比11.1%増にとどまりました。
一方、輸入は同11.2%増で、原発事故の影響で火力発電の燃料として使う液化天然ガス(LNG)の輸入が増えたものです。