震災で、日本の貿易収支が半減しました。
財務省が10日発表した2011年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は、前年度比52.6%減の7兆8934億円となりました。
10兆円割れは15年ぶりで、減少率は比較可能な1985年度以降で過去最大を記録ものとなりました。
昨年3月に起きた東日本大震災の影響で、貿易収支が巨額赤字に転落したのが主因とみられています。
これまで最大の減少幅は、米金融危機で輸出が落ち込んだ08年度の49.0%でした。
2011年度は、震災やタイ洪水に伴う部品供給網の寸断と、世界的景気減速で、輸出が2.8%減少しました。
輸入は、原発停止に伴う火力発電用の液化天然ガス(LNG)調達拡大や原油高で14.0%と増加しました。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、3兆4495億円の赤字に転じたものです。
貿易収支の赤字は第2次石油危機に見舞われた1979年度以来だそうです。
(2012/05/10 12:46)