厚生労働省は10日、公的年金の2010年度決算を公表しました。
積立金の運用実績も加え、
厚生年金は2682億円の赤字、国民年金は2195億円の黒字となりました。
厚生年金は積立金を6兆3431億円取り崩しており、実質的には6兆6113億円の赤字となるものでした。
厚生年金の積立金取り崩し額は、過去最多で、高齢化による給付増に伴って、以前から取り崩しを予定されていましたが、デフレによる保険料収入の減少などで、09年度に見込んだ1.7兆円を大きく上回ったものとなりました。
10年度末の積立金は、厚生年金が114兆1532億円、国民年金7兆7394億円です。
厚労省は「年金財政は長期的に計算しており、単年度の収支が直ちに影響することはない」とコメントしていますが、デフレが長引けば将来の給付に影響する恐れがおおいにあります。