日産自動車 10月から事務系派遣を直接雇用に!
日産自動車は18日、事務系の派遣社員を直接雇用の契約社員にすべて切り替える方針を明らかにしました。
実施は10月から段階的に行う予定です。
日産自動車は昨年5月、派遣社員の雇用安定を図るよう東京労働局から是正指導を受けており、改善を図ったものとみられています。
今後は事務系派遣社員の受け入れは行わないとのことです。
契約社員は派遣社員よりも解雇されにくく、会社の福利厚生制度も使えるなどのメリットがあります。
日産自動車が事務系派遣の雇用安定に動きだしたことは、他社にも影響を与える可能性があります。
日産自動車には数百人の事務系派遣社員がおり、現在の在籍者は原則、本人の希望に応じて契約社員化し、また新しく期間6カ月間の契約社員の募集も始めているとのことです。
期間が3年を超えると判例上、雇い止めをしにくくなるため、更新延長は最長で2年11カ月になるということです。
事務系は技術系と異なり、本来の専門業務との線引きがあいまいなコピー取りなどの仕事をさせられるケースがあり、日産自動車も東京労働局から契約に明示していない仕事をさせたとして是正指導を受けていたものです。
日産は「法令順守の観点から直接雇用に変更する」と説明しています。
トヨタ自動車とホンダにも事務系派遣社員は在籍しているが、現時点では両社とも直接雇用に切り替える予定はないとしています。
今後の動向が気になるところです。
(2010/8/20 16:07)