小売り大手セブン&アイ・ホールディングスは4日、イトーヨーカ堂、そごう・西武などグループの主要54社の正社員約5万3500人を対象に、賃金の引き上げを、今春に実施することを明らかにしました。
4日あったイトーヨーカ堂など4社の労使交渉で、会社側が労働組合側の要求に対し、満額回答したものです。
イトーヨーカ堂では組合員平均(41歳)の給与を昨年より1・5%増となる5229円引き上げるものです。
内訳は、定期昇給が4322円、ベースアップが907円です。
イト―ヨーカ堂のベア実施は、実に4年ぶりです。
今後、交渉がある他のグループ会社でもベアを実施する予定で、労働組合のないセブン―イレブンでも、同程度の賃金引き上げをするとのことです。
セブン&アイ広報担当は、「景気の浮揚感が出てきたことをふまえ、社員の士気を高めるため」と話しているそうです。
先日、大手コンビニエンスストアのローソンが、賞与の形で20代後半から40代の社員の年収を平均で3%引き上げると発表したばかりですが、セブン&アイ・ホールディングスは、基本給で実施するようです。
かつて日本企業のベースアップや定期昇給は、鉄鋼、電気、自動車といった製造業が主導してきた背景がありました。
製造業が苦戦している中、サービス業に明るい話題が出ることは、日本経済にとって良いことだと思います。
「これまで日本をけん引してきた製造業さん、少し休みませんか?
代わりにサービス業の私がすこし引っ張って行きますよ!」
なんて、声が聞こえてきてもいいと思います・・・
(2013//3/5 10:37)