中国で深刻化している大気汚染の影響が懸念されている問題で、石原環境相は今日の閣議後記者会見で、大気汚染の原因となっている微小粒子状物質(PM2・5)がどの程度飛来しているのか、健康に影響があるのかどうかなどを検討する専門家会合を設置する方針を明らかにしました。
13日に初会合を開き、今月中に検討結果をまとめるそうです。
会合は、大気汚染や健康影響の専門家らで構成され、PM2・5の濃度は、中国から黄砂が飛来する春以降に上昇する可能性があり、実際に濃度が高くなった場合、住民への注意喚起の指針についても検討するようです。
またPM2・5の観測態勢を強化するため、測定局をできるだけ速やかに1300か所にまで増やせるよう全国の自治体に求めていくようです。
同省では12日にPM2・5に関するホームページを開設し、全国約30か所について1日平均の濃度を公表していくということです。
PM2・5とは浮遊粒子状物質のなかで、粒径2.5μm以下の小さなものを指して微小粒子状物質(PM2.5)と呼んでいるもので、粒径がより小さくなることから、肺の奥深くまで入りやすく健康への影響も大きいと考えられているものです。
日本においては、欧米に遅れて、東京大気汚染公害訴訟における和解において対策に言及されたことを受け、年平均値15μg/m³以下かつ1日平均値35μg/m³以下とする環境基準が、2009年9月9日に定められたものです。
黄砂と共にやっかいな微粒子が飛来してくるなんて、春から縁起でもないことです。
おちおちと、花見も出来なくなってしまいます。
(2013/2/8 14:50)