厚生年金基金で公金着服、懲戒解雇へ。
ニット繊維の事業所など317社が加入する「東日本ニット厚生年金基金」(東京都墨田区)は29日、掛け金の徴収を担当していた男性事務職員が、基金名義の口座から約1955万円を着服していたことが判明し、25日付で懲戒解雇処分にしたと発表しました。
基金は、刑事告訴する予定で、職員は、事実関係を認め、弁済する意向だそうです。
同基金によりますとこの職員は、2008年9月から12年10月にかけて、基金の預金口座から小切手を振り出す際、54回にわたり計約1955万円分を着服したものでした。
昨年11月の決済時に、小切手の不正使用が発覚し、基金がさかのぼって調査していたものでした。
同基金には、入員数は5047人、受給権者は1万473人が加入しています。
54回も着服が繰り返されたということには、管理状況のずさんさが露呈されますが、
この事件によって、厚生年金基金自体がまた悪い印象をもたれることとなります。
制度自体は、とても良い制度なのですが、このところ風当たりが強い傾向にあります。
本当に存亡の危機だと思います。
(2013/1/30 11:56)