青森県弘前市の弘前大学は28日、医学部付属病院に勤務する医師への超過勤務手当の支給ミスを調べた結果を発表しました。
医師への過払いが約2億9500万円あった一方、未払いも約4億5200万円に上り、ずさんな実態が明らかになっったようです。
同大は、戒告3人など医師や職員計26人を処分したそうです。
2010年にミスが発覚し、調査委員会などが、超過勤務手当の支給が始まった04~09年度にいた医師約640人の勤務実態を調べたものです。
過払いには、医療行為がなかった宿直医師に宿直手当と別に、無条件に支払っていた事務処理が多く、勤務時間内に他の医療機関で治療にあたった医師への支給もあったそうです。
逆に未払いは、医師が超過勤務手当を申請していなかった事例が一番多かったとのことです。
過払いと未払いを相殺した結果、最も過払いが多かった医師には、約57万円の返還を求めることとなり、最も未払いが多かったのは、超過勤務を全く申請していなかった医師への約400万円の支払いがあるとのことです。
今月から清算作業に入っているそうです。
原因としては、膨大な超過勤務の事務処理を行う職員が数人しかいなかったことなどを挙げているそうです。
記者会見した同大学の理事は「億という単位が出ており、反省している」と話したそうです。
従業員の勤怠管理がずさんな病院に、大事な命を扱う診療が任せられますか。
年の瀬に来て、そら恐ろしい話です。
(2012/12/29 18:20)