身内から身を守る時代です。
企業の役員向けに、「身内」である出身企業から訴えられるリスクに備えた保険を、米系損害保険会社のAIU保険が7月1日から売り出そうです。
経営判断を誤ったり、不祥事に関わったりしたとして、企業が役員や元役員に賠償責任を問うケースが出てきているからです。
役員が、株主などから訴えられた場合に備え、賠償金を補償する保険は以前からありますが、今回は「身内」の企業から訴えられるケースにも対象を広げるものです。
ただし、刑法に違反した役員は適用外となるようです。
これまでは、企業が役員らに賠償を求めるケースはあまりありませんでした。
しかし、オリンパスや大王製紙のように、一部役員による経営問題が発生し、調査した第三者委員会などの指摘を受けて会社が元役員を訴えるケースが増加していることをうけたものです。
支払い能力を超えた賠償責任を負うリスクがあるため、保険商品のニーズがあると判断されたようです。
(2012/6/26 13:14)