「3号被保険者」制度をめぐり、会社員の夫の年収が高いほど、妻が3号の適用を受けている割合が高い、とういう統計報告がありました。政府の男女共同参画会議の有識者グループが調べた結果です。
国民年金の3号被保険者は、配偶者が勤め人で、本人が週30時間未満の就労で、年収130万円未満の場合、保険料を納めなくても将来国民年金がもらえる制度です。
3号ではない妻は、自分で国民年金や厚生年金などに入って保険料を払う必要があります。
妻が3号の割合は、夫の年収が900万円以上で73%だったのに対し、300万円以下では32%にとどまったものでした。
この結果について、有識者グループは「3号被保険者制度は女性の社会進出を制限するだけではなく、高所得層に恩恵が偏っており、見直しが必要だ」としています。
社会進出を制限しているのではなく、単に夫の収入が多いと、妻は働きに出なくてもいいというだけなのではないでしょうか。
女性の社会進出を推進する観点から観ると、3号被保険者制度は見直しの時期に来ているといえます。
3号被保険者制度だけでなく、同時期に制定された制度は、今の日本人のライフスタイルに合ったものでないものが多いので、これらもまとめて見直しの余地があります。
(2012/2/7 12:10)