協会けんぽの保険料が、初の年収10%超えに!
中小企業の従業員を中心に約3500万人が加入する全国健康保険協会は4日、年収に占める全国平均の協会けんぽの保険料率が、12年度に10.20%に達するとの試算を示しました。
前身の政府管掌健康保険時代を含め10%を超えるのは初めてで、年収約380万円の平均的な人だと、本人負担が年間約1万3000円増えます。
ただし、年末に決まる診療報酬の改定率次第で変動するため、来年度予算成立時に確定します。
値上げになれば3年連続で、対前年度比の上昇幅0.70ポイントは、10年度の1.14ポイントに次ぐ高さです。
引き上げ要因は、高齢者医療費への拠出金増加や景気低迷による加入者の給与減などが考えられます。
今後、特例で1割に抑えている70~74歳の医療費の窓口負担割合を、12年度から2割にすれば保険料率は10.14%に下がり、国庫補助率を健康保険法で定める上限の20%まで引き上げると9.83%まで抑えられます。
協会けんぽの保険料率は09年9月から都道府県別となっており、最高は北海道と佐賀県の9.60%で、最低は長野県の9.39%となっています。