「冷凍の刺身」が好評です。
鮮度抜群の魚を刺身やすしネタ用に素早くさばいて冷凍し、パックに詰めた商品が、大型すし店や生協の宅配用などで注目されています。
水揚げが多い時期や産地を選んで生産しているため価格が安いほか、冷凍や保存技術の向上で「解凍したときの味の劣化がない」と人気が高まっているそうです。
北海道の釧路市漁協が生産、販売しているのが「生からつくったさんまの三枚おろし」で、「産地でしか味わえなかった上質なサンマ刺身を都会の家庭でも食べてもらいたい」との同漁協の話です。
産地価格が下がる9月以降の魚を使用し、卸値は刺身用では格安の1匹100円前後に設定し、全国各地の生協で扱われ、宅配などでは年間を通じて売れ行きが好調なヒット商品となっているそうです。
同漁協は「魚をさばける人が減っていることに加え、骨を取り除いてあるので加熱調理しても食べやすいことも人気の要因では」と話しており、最近は釧路市内の本格的なすし店からも注文が入るほど好評とのことです。
一方、大手水産会社の極洋は今春から、すし店など業務向けに3枚下ろしにして骨抜きした「あじフィーレ」を発売しました。
九州など主産地のほか、国内各地から水揚げ直後の魚を東京都内の工場に集めて一括生産しています。
東京行きのトラックは便数も多く、最短で水揚げの翌日に加工できるため、「市場経由で流通している生の魚より鮮度は上」とのことです。
解凍して切り分ければすぐにすしネタとして使えるため、量販店の持ち帰りすし用などで引き合いが強まっているそうです。
私も昨夜、一夜干しの冷凍烏賊を食したのですが、とても冷凍食品とは思えない食感と美味しさでした。
筋肉繊維の残った食感は、何とも言えないものでした。
刺身やすしネタが冷凍食品として、安価にて年中美味しく食べられることはうれしいことです。
冷凍食品のこれまでの概念を打ち破る、まるで別物となっています。
きっと日本人の刺身に対する思いが、冷凍食品の技術向上に寄与したものでしょうね。
(2011/09/05 10:17)