国民年金の保険料納付率が、初めて60%を割り込みました。
厚生労働省が13日公表した2010年度分の納付率は59.3%で、前年度より0.7ポイント低下し、過去最低を更新したものとなりました。
収入が少ない非正規労働者が増えたことや、年金制度への不信感が背景にあるとみられています。
納付率は、加入者が納めるべき保険料の総額のうち実際に納められた割合で、低所得のため免除や猶予された分は除くものです。
納付率が下がるのは5年連続となり、とくに若い世代が低く、20代後半が46.6%、20代前半が49.2%、30代前半が50.9%でした。
10年度末の加入者は1938万人で、うち未納者は321万人です。
ほかに未加入者が9万人いました。
未納分は年金の支給額に反映されないので、年金財政にはほとんど影響しませんが、老後に低年金や無年金になる人が増える可能性があり、本人にとっては将来の不安となります。
国民年金の納付率は、90年代初めは80%を超えていました。
それがわずか30年で、制度自体を揺るがすほどの低い納付率となりつつあります。
このままでは本当に制度自体が崩壊するか、税制となって無条件に徴収されることとなります。
払えない時は、近くの区役所等へ出かけ、「免除申請」することをお勧めします。
(2011/7/14 13:59)