トヨタ自動車が7月に再び期間従業員の募集開始へ。
トヨタ自動車は秋からの増産に備えて、工場で働く期間従業員の募集を7月中旬から再開することを明らかにしました。
愛知県内で働く要員として全国で3千〜4千人を採用する予定です。
期間従業員の採用はリーマン・ショック後の景気悪化に伴って減り、2009年12月を最後にやめていました。
約1年半ぶりの再開となります。
トヨタの国内生産は東日本大震災後、部品不足のために停滞していましたが、6月からはほぼ通常水準に戻っています。
10月からは3〜5月の減産を取り戻す「挽回生産」に入る計画だそうです。
この体制を整えるため、5月末現在で約950人いる期間従業員を大幅に増やす予定だそうです。
期間従業員のピークは05年6月の1万1600人で、この水準には届きませんが、震災後の生産回復が雇用にも波及してきたようです。
トヨタ車体も計1200人の期間従業員の募集を始めるなど、グループ各社も人員確保に動いています。
「派遣切り」や「雇い止め」で世間を騒がせたことはすっかり忘れて、また期間雇用を再開しようとしています。
震災で被災した人たちを、宿舎付きで雇うと聞けば、一見被災地思いの雇用のように聞こえますが、よくよくお考えください。
あくまでも「期間従業員」なのです。
直接雇用のパート・アルバイトではありません。
期間が来れば、宿も仕事もなくなってしまうのです。
一時しのぎの、製造業の悪しき雇用慣行が再び開始されようとしています。
(2011/6/21 21:47)