自賠責保険が来年度の保険料値上げを検討しています。
自動車保有者が加入義務を負う自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の2011年度の収支が想定を超えて悪化する見通しとなり、金融庁や損害保険業界が来年度の実施を視野に保険料値上げの検討に入ったことが17日、明らかになりました。
後遺障害が残る交通事故の増加などで保険金支払いが増えているためで、値上げが実現すれば07年度以来4年ぶりとなります。
来年4月に大幅値上げする案や、数年かけて段階的に引き上げる案が浮上しています。
来年1月の政府の自賠責保険審議会(金融庁長官の諮問機関)で決定します。
ただ、9月のエコカー補助金終了や景気減速で国内の新車販売は大幅に減少しています。
自動車業界などには値上げを先送りするべきだとの意見も強く、来年度の実施を見送る可能性もあるとのことです。
任意の損害保険と違い、自賠責保険は強制保険なので、保険料の取り決めは給付と保険料収入のバランスにより決まります。
自賠責の保険料増額は、「事故による給付の増加」が増えたことを意味するものです。
(2010/12/18 9:18)