公的保証98億円。
会社更生手続き中の日本航空の更生計画案が債権者による投票で可決される見通しとなりました。
日本航空が日本政策投資銀行など主力取引5行に求めた融資再開も同日までに大筋で了承を得た模様です。
主力取引5行は、来年3月にも原則2年を返済期限に2849億円を融資し、このうち98億円は、日本航空の管財人である企業再生支援機構が公的保証する方向で調整に入りました。
更生計画案に加え、主力5行による融資再開にもめどが付き、日本航空は来年3月末に借入金と手元資金によって倒産前の債務を返済し、裁判所の管理から離脱できる公算が大きくなりました。
計画案は日本航空と企業再生支援機構が8月末に東京地裁へ提出し、19日夕方を締切として、金融機関や公共団体などの債権者に同意を求めていたものです。
更生計画の法的な成立には地方裁裁判所の認可前に、金額ベースで債権者の2分の1、担保権者の4分の3以上の同意を得ることが不可欠となります。
日本航空は32の取引金融機関のほか、自治体、公共団体などの社債保有者などに意向を確認し、18日までに届いた書面などで可決できる見通しとなったものです。
自己の経営が立ちいかなくなったため事実上倒産した大企業は、国や銀行の助けによって再生しようとしています。
本日、アメリカのGMが1年半ぶりに再上場したと報じられました。
日本航空も同じように来春には再上場予定となっています。
国や銀行は、大金を投入しても潰さない会社と貸しはがしをしてでも潰す会社をどうやって選別しているのでしょうか。
資本主義社会って、意外と不公平な競争ですよね。
(2010/11/19 9:05)