これは近々GDP世界第2位となる中国のお話です。
マイクロソフト社のマウスなどを製造している中国の工場が劣悪な労働環境にあると、米国のNGO団体が批判しています。
National Labor Committee(NLC)は4月14日、米マイクロソフトなど多数の企業から製造を請け負っている中国のKYE Factoryに関する調査報告書を公開しました。
報告書によると、KYEの工場では約1.000人の16~17歳の勤労学生が、15時間シフトで週に6~7日働いているとのことです。中には14~15歳の従業員がいたとの情報もあります。
勤務時間は1週間に80時間以上にのぼり、世界的な不況下にあった2009年でも週68時間も労働していた実態があったそうです。
賃金は時給65セントだが、食費を引かれるため実質的には52セントです。
また、仕事中にはトイレに行くことも禁止されていて、今ではちょっと考えられない労働環境です。
このほか、警備員による若い女性従業員へのセクシャルハラスメントがあること、社員寮では1部屋で14人が暮らしており、社員食堂の食事もひどいものであることが伝えられてます。
「従業員には人権がなく、中国のあらゆる労働法に違反している。マイクロソフトおよびほかの企業の行動規範はまったく守られていない」とNLCは述べています。
世界の経済大国の仲間入りしようとしている国の労働実態が、こう劣悪ではこの先が思いやられます。
「労働の在り方」を真剣に考えてほしいものです。
(2010/4/18 14:56)