その塔は日本で最も地価の高いとこにあります。
中央省庁が集まる東京・霞が関にほど近い港区赤坂に、公務員OBらが「天下りの塔」と呼ぶビルがあります。
私が勝手に命名して「天下りの塔」と呼んでいるのではなく、あくまでも公務員OBが呼んでいるものです。
三会堂ビル。
地上9階地下3階建てで、明治16年、大日本農会、大日本山林会、大日本水産会の合同事務所として開設され、8年後に現在の場所に移りました。
3団体はそれぞれの分野で最も歴史のある社団法人で、「三会」と呼ばれています。ビルには他省庁所管の公益法人や企業も入っていますが、多くは農水関係の公益法人です。
農林水産省所管の26公益法人が入居し、その一つの財団法人・農林水産奨励会がこのビルを所有・管理しています。
この中の25法人に98人が役員として天下り、国からの補助金も約800億円と巨額にのぼります。
塔の中26法人のうち25法人が天下り先となっていることに愕然とします。
2回目の事業仕分けを前に、塔内を歩くと、「天下り法人」批判への反発とあきらめの声が入り混じっているそうです。
総務省公表の資料によると、26法人中17法人は専務理事など同じポストへの天下りが5代以上続き、ビル内の法人同士で役員を兼任し合うケースもあるそうです。
法人を私物化しなければ、国家事業として存在意義が大いにあるものだと思いますが・・・
大切な税金の使い道を間違わないでほしいものです。
(2010/4/15 12:06)