総務省が本日発表した労働力調査によると、1月の完全失業率は4.9%と前月に比べ0.3ポイント改善したそうです。
2カ月連続の改善で、4%台となったのは2009年3月来の10カ月ぶりだそうです。一方、厚生労働省が発表した1月の有効求人倍率は、前月比0.03ポイント上昇の0.46倍とこちらは4カ月ぶりに改善した模様です。
これだけ読むと、失業者が減って、求人が増え、景気が上向いてるように感じますが、ちょっと待ってください。
完全失業者とは
1) 仕事がなくて、調査週間中に少しも仕事をしなかった人(就業者ではなかった) 2) 仕事があればすぐ就くことができる 人 3) 調査週間中に,仕事を探す活動や事業を始める準備をしていた人(過去の求職活動の結果を待っている場合を含む) |
完全失業率とは
労働力人口(15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせたもの)に占める完全失業者の割合をいいます。 完全失業率=(完全失業者÷労働力人口)×100 |
では、会社を辞めたばかり50歳男性で、すこしのんびりしようとしているひとは完全失業者に該当するでしょか?
答えは完全失業者には該当しません。なぜならこの人は求職活動もしていませんし、就職の準備もしていない、ただの失業者です。
テレビや新聞報道でよく耳にする「完全失業者」とは、職業を求めているすべての人ではなく、実際の失業者の数は、報道される完全失業者の数よりかなり多いのです。
ハローワークに求職の申し込みが無い人は、完全失業者ではない失業者として扱われます。 表向きに完全失業率が下がったからといって、失業者の本当の数が減ったことにはならないのです。
(2010/3/2 16:21)