居酒屋チェーン「庄や」などを展開する大庄(東京)は7日、権限がないのに管理職扱いをされてサービス残業を強いられる「名ばかり管理職」問題を解消するため、店長らに残業代を支払うよう人事賃金制度を11月から改める、と発表しました。
具体的には、店長や調理長など五つの役職から、労働基準法上の管理職である「管理監督者」の肩書を外し、役職手当に代わって労働時間に応じた残業代を支払こととしました。大庄は制度変更に先立ち、店長など約2,000人を対象に、2007年9月から今年8月までの2年間で受け取るべきだった残業代と、役職手当などの金額を比較し、役職手当などが残業代を下回った約1,200人に対し、不足分の計約5億5,000万円を支給すると発表しました。
日本マクドナルドの「名ばかり管理職」問題に端を発したこの問題は、今回の居酒屋全国チェーン「大庄」の制度改革でひとつの答えを出したかたちとなりました。
「店長」という立場をはっきりさせる意味では、管理監督者なのか、労働者なのをはっきりさせないと、指揮命令系統があやふやになります。「大庄」の店長は、残業代を支払う「労働者」として店長業務を、新制度で構築されることとなります。かく私もサービス業で管理職についてたことがありますが、あるときは「労働者」で、またあるときは「管理監督者」だったような記憶があります。なかなか難しいですよ・・・制度設計。この制度設計はとても興味があります。(2009/10/9 22:19)