助言・指導・あっせんの事例

厚生労働省が集計した「平成19年度個別労働紛争解決制度施行状況」によると、全国の総合労働相談件数は約100万件(前年度比5.4%増)。

民事上の個別労働紛争相談件数が19万7904件(前年度比5.6%増)、この中から労働局長による助言・指導申出受付件数は6652件(前年度比15.5%)、紛争調整委員会によるあっせん申請受理件数は、7146件(前年度比3.2%)となり、制度発足以降依然として増加傾向を示しています。今回は、均等法違反による事例をご紹介します。

解雇に関する事例

会社から「営業成績が悪い」として解雇されたが、会社の解雇回避の努力もなく、雇用契約期間の途中に解雇されたことに納得できないとして、解雇の撤回または、精神的苦痛および経済的損害に対する保証を求めて、あっせんの申請がありました。

お互いが早期解決を望んだ結果、解決金を支払うことで双方が合意しました。

ちゃんと順序を踏まえて解雇の手続きを進めたら、解決金を支払うことなく、解雇予告手当の支払い等で解決がはかれる事例です。

解雇に関する事例A

入社して間もなく、先輩や上司によりいじめや差別を受けるようになり、数日後、事業主より解雇通知を受けた事例です。本人は納得がいかず、希望は復職したいが精神的苦痛および経済的苦痛に対する保証金を求めたいとあっせん申請。

事業主はいじめや差別を否定し、勤務状況等から就業に適さないと判断し解雇したものであり、復職および補償金の支払には応じられないと主張しました。

あっせん委員により、いじめについては見解の相違があるが、解雇理由としては疑問が残ることから、解決金を支払うことにより和解したらどうかと事業主に譲歩を促したところ受け入れて和解しました。

 

労働条件引き下げの事例

■事例1

突然、会社から1ヶ月の勤務時間数が削減される勤務シフトを掲示され、それに納得できないといいうことで、労働条件変更の撤回を求め、労働局長の助言・指導を求められました。

□結果1

労働局長の助言・指導を踏まえ、申出人と会社で話し合った結果、従来の勤務シフトで働くことが出来るようになりました。労働契約で定められた労働条件を使用者が一方的に変更することはできません。

配置転換の事例

■事例2

上司から職種変更を告げられ、それが嫌なら退職届を出すよう勧奨を受けたが、あくまで現在の職種で雇入れられており、今まで、他の職種に配置転換した同僚を見たことがなく、配置転換に納得できないとして、現在の職種を希望して労働局長の助言・指導を申し出たものです。

□結果2

労働局長の助言・指導を踏まえ、申出人と会社とで話し合った結果、配置転換は行われず、これまでの職種で勤務することとなりました。

就業規則に、業務上の都合による配置転換の規定がなく、雇入れ時に他の職種への配置転換について提示されておらず、また、過去にこのような配置転換が行われていた例がないことから、労働者の同意なしに配置転換を命ずることが出来ませんでした。