再発防止を
広告大手の電通に勤めていた女性(24)が、昨年12月に自殺したのは、直前に残業時間が大幅に増えたのが原因だとして、三田労働基準監督署が労災認定していたことが分かりました。
遺族代理人の弁護士が明らかにしたものです。
認定は9月30日付となっており、弁護士によると、
この女性は、東京大学卒業後の昨年4月、電通に入社し、インターネット広告などを担当し、本採用となった10月以降、業務が増加し、11月上旬にはうつ病を発症したとみられており、12月25日、東京都内の社宅から投身自殺したものです。
三田労働基準監督署は、発症前1カ月の残業時間は月約105時間に達したと認定しており、2カ月前の約40時間から倍増していたものでした。
亡くなった女性は、「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」、「休日返上で作った資料をボロくそに言われた。もう体も心もズタズタだ」 などの言葉をSNSサイトなどで発信していたようです。
遺族側は、
上司から「髪がボサボサ、目が充血したまま出勤するな」、「女子力がない」と言われるなどのパワハラがあったとも主張しており、目下、三田監督署は、パワハラの有無については判断していないとのことです。
電通は取材に、「社員の自殺については厳粛に受け止める。労災認定については内容を把握していないので、コメントは差し控える」と説明しているそうです。
都内で記者会見した亡くなった女性の母親は、「労災認定されても娘は2度と戻ってこない。過労死等防止対策推進法が制定されたのに、過労死は起きた。命より大切な仕事はない」と訴えたそうです。
日本一の難関大学に進学し、更に就職先も狭き門を突破されて、
今後、社会人として、さぞかし期待されていたことでしょう。
なんとも、痛ましことです。
(2016/10/11 14:14)